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2016年

フィンテックについて

 近年新しい金融ビジネスが急成長しており、スマートフォンやビッグデータなどの技術を使った便利な金融サービスが次々と生まれ、個人の生活や会社の取引慣行などを大きく変えようとしています。
 その中で、フィンテック(FinTech)という言葉をよく耳にします。当たり前のように使われていることも増えていますが、まだよく意味がわかっていないという方も多いのではないでしょうか。そこで今回はフィンテックとはどのようなものかを見ていきたいと思います。

【フィンテックとは】
 フィンテック(FinTech)という言葉は、金融(Finance)と技術(Technology)を組み合わせた米国発の造語だと言われています。日本語だと金融ITや、金融テクノロジーと略されたりします。
金融とIT(情報技術)を融合した金融工学分野の技術革新であり、それに関連するベンチャー企業によるビジネスを指します。また、さまざまな投資ツール、サイバーセキュリティー技術、暗号通貨決済サービスなどが登場しています。

【歴史】
 フィンテックが発展するきっかけを生んだのは、2008年秋のリーマン・ショックとされています。従来の金融に失望した投資家やトレーダーらが、こぞって専門的なノウハウにITを足し合わせて新しいトレンドを作ろうと試み、そこにスマホ革命が勃発し、一挙に加速したとされています。
ちなみにフィンテックという言葉はアメリカで5〜6年くらい前からさかんに使われている言葉のようで、日本では2014年に日経新聞にフィンテックという言葉がはじめてでてきたので、まだ歴史は浅く2年程度です。

【どのようなものに使われているか】
 クレジットカードを利用した電子決済をはじめ、スマートフォンを使う決済や資産運用、ビッグデータ、人工知能(AI)などの最新技術を駆使した金融サービスがそれにあたります。具体的には、スマートフォンなど携帯端末を利用したクレジットカード決済ができるSquareや楽天スマートペイなどがあります。
従来はクレジットカード決済端末という大きな機械を購入し、それを電話回線などにつなぐことでクレジットカード決済は行われていましたが、フィンテックを活用したモバイル決済では携帯端末で決済ができるので、最小限の器具のみでクレジットカード決済が出来るようになりました。

【会計ソフトへの利用】
 会計ソフトについても、インターネットを介して利用するクラウドの会計ソフトがでてきており、クレジット決済取引や銀行取引のデータを自動取得するなどの機能がではじめており、今後の普及が期待されています。
従来、銀行通帳やレシートを会計ソフトに入力するなど時間がかかっていましたが、銀行の取引データなどを利用して自動で会計ソフトに取り込むことが可能となっています。
フィンテックを利用したクラウド会計ソフトには、TKCマネーフォワードfreeeなどがあります。
 このような会計ソフトを利用することにより、個人事業主の方や中小企業経営者の方は、会社の経費についても自動的に記帳することが出来るようになるので、経理コストを大幅に削減することも可能になっています。取引先の数や支出が少ない企業であれば、わざわざ経理担当を雇わなくても社長さんが月数時間程度の作業で完了させることも可能となります。
 平成29年1月から開始するスマートフォンやデジカメ撮影による領収書等の電子保管など、今後ますますフィンテックによって、便利になっていくものとおもわれます。

厚生年金保険・健康保険の適用拡大について

 今回のテーマは、平成28年10月1日より施行される、短時間労働者(パート、アルバイト)に対する厚生年金保険・健康保険の適用拡大についてです。
今回の改正により、今まで社会保険に加入する必要がなかった方なども、加入条件に当てはまることが出てくると思いますのでご注意ください。ではまず、現在の短時間労働者の社会保険の加入条件を見ていきます。


【現在の短時間労働者の社会保険加入条件】
@勤務先の会社が社会保険の適用事業所
A正社員の4分の3以上勤務実態があること。

(例)正社員:1日の基本労働時間8時間 週5日勤務の週40時間
   短時間労働者:1日6時間以上 週30時間以上の労働時間
   →4分の3以上という社会保険入条件を満たす。
B会社に雇われた時の契約期間が一定以上であること。
※雇用契約期間が2か月以内の臨時従業員、日雇い労働者などは該当しません。
現在これら3つの条件を満たせば社会保険に加入できます。

次に、10月から適用が拡大される社会保険の加入条件をあげていきます。

【平成28年10月1日から拡大される短時間労働者への社会保険加入条件】
まず、前提として全ての事業所が適用拡大の対象となるわけではありません。特定適用事業所として定められた事業所のみが今回の適用拡大の対象となります。
※特定適用事業所
同一事業主の適用事業所の厚生年金保険の被保険者数の合計が、1年で6か月以上、500人を超えることが見込まれる場合は特定適用事業所として対象となる。

加入条件の適用拡大の対象となるには、特定適用事業所で以下の条件を満たす必要があります。
@週の所定労働時間(就業規則などで定めている労働時間)が20時間以上であること。
・所定労働時間が週単位で定まっていない場合
(1)1ヵ月単位で定められている場合
・1ヵ月の所定労働時間を12分の52で除して算定します。
(2)1年単位で定められている場合
・1年間の所定労働時間を52で除して算定します。

A雇用期間が1年以上見込まれること。
(1)期間の定めがなく雇用される場合
(2)雇用期間が1年以上である場合
(3)雇用期間が1年未満であり、次のいずれかに該当する場合
・雇用契約書に契約が更新される旨または更新される可能性がある旨が明示されている場合
・同様の雇用契約により雇用された者について更新等により1年以上雇用された実績がある場合

B賃金の月額が8.8万円以上(年間106万円以上)であること。
・賃金の対象にならないもの
(1)臨時に支払われる賃金および1月を超える期間ごとに支払われる賃金
(2)時間外労働、休日労働及び深夜労働に対して支払われる賃金
(3)最低賃金法で算入しないことを定める賃金(精皆勤手当、通勤・家族手当)

C学生でないこと
・学生であっても以下の条件に該当する場合は、適用拡大の対象になります。
(1)卒業見込証明書を有する方で、卒業前に就職し、卒業後も引き続き同じ事業所に勤務する予定の方
(2)休学中の方
(3)大学の夜間学部および高等学校の夜間等の定時制の過程の方等

 今回の改正により、今まで配偶者の健康保険の扶養に入るため130万円未満の収入で抑える働き方をしていた人たちも、再考しなければならないことが出てくると思います。また、将来的には社会保険の対象範囲について、平成31年9月までにさらに検討を進めることが法律で決まっています。
平成28年10月からは、まず自分の働いている事業所が特定適用事業所なのか、さらに自分は今回の社会保険の適用拡大の対象に当てはまるのか当てはまらないのかを確認する必要がありますのでご注意ください。

詳しくは日本年金機構ホームページをご確認ください。

土地建物等を譲渡した場合の特例等について

 今回のテーマは、平成28年度税制改正において改正された土地建物等を譲渡した場合の特例等についてです。
 今回、一人住まいの親が亡くなって空き家になった実家(一定の要件を満たすもの)を相続人が売却する場合に、特例で3,000万円まで控除を認めるというものが新たに創設されました。
 近年、空き家問題は増えてきており、祖父母が住んでいた家を相続や贈与により取得し、手がつけられず「空き家」として所有しているケースが増えています。今回の改正は、被相続人の居住用財産に係る譲渡所得の特別控除の特例として平成28年4月1日から適用され、「空き家」の件数が抑制されると期待されます。

特例の対象となる家屋は、次のすべての要件を満たすことが必要です。
1.昭和56年5月31日以前に建築されたこと。
2.区分所有建物ではないこと
3.相続開始の直前において被相続人以外に居住をしていた者がいなかったこと
4.相続の時から譲渡の時まで事業の用、貸付けの用又は居住の用に供されていたことがないこと
 (相続した家屋を取り壊して土地のみを譲渡する場合には、取り壊した家屋について相続の時から当該取り壊しの時
  まで事業の用、貸付けの用又は居住の用に供されていたことがないこと、かつ、土地について相続の時から当該譲渡
  の時まで事業の用、貸付けの用又は居住の用に供されていたことがないこと)


特例が適用できる譲渡は次の要件をすべて満たすことが必要です。
1.平成28年4月1日から平成31年12月31日までの間に譲渡すること
2.相続が開始した日から3年を経過する日の属する年の年末までに譲渡すること
3.譲渡対価が1億円以下であること
 (ただし、もともと一体だった被相続人居住用の土地建物を相続から3年後の年末までに切り売りし、その合計額が
  1億円を超える場合は適用されない。)
4.譲渡資産が、以下のいずれかに該当するものであること
  @空き家の実家を新耐震基準に適合するようリフォームして敷地とともに譲渡する場合(ただし、家屋全部を取り
  壊す等して行う改築には適用されない。)
  A空き家の実家を除却し、敷地のみを譲渡する場合
  ただし@、Aにつき相続してから譲渡するまでに、譲渡する建物や敷地を相続人が商売など事業の用に供したり、
  他へ貸し付けたりしていないこと


この特例は以下の特例と重複して適用することはできません。
1.固定資産の交換の特例
2.収用等に伴い代替資産を取得した場合の課税の特例
3.交換処分に伴い資産を取得した場合の特例
4.換地処分等に伴い資産を取得した場合の特例
5.収用交換等の場合の特別控除
6.特定事業用資産の買換え・交換の特例
7.大規模住宅地造成事業の施工区域内にある土地等の造成のための交換特例
8.認定事業用地適正化計画の事業用地の区域内の土地等交換の特例
9.承継業務の事業計画の施行区域内にある土地等の交換の特例
10.特定普通財産とその隣接する土地等の交換の特例
11.平成21年・22年に土地等の先行取得をした場合の譲渡所得の特例
12.相続税が取得費に加算される特例(相続財産を譲渡した場合の取得費の特例)


また、親子間や夫婦など特殊関係者間での売買の場合には、適用できません。

 重複適用できる場合としては、「居住用財産の買換え等の特例」「居住用財産の場合の譲渡損失の繰越控除の特例」「特定居住用財産の場合の譲渡損失の繰越控除の特例」と重複して適用することができます。

 最後にこの特例は、確定申告書にこの特例の適用を受けようとする旨等一定の事項を記載するとともに、被相続人居住用家屋及び被相続人居住用家屋の敷地等の登記事項証明書、市町村長の相続開始の直前において被相続人居住用家屋に被相続人が居住していたこと、かつ、被相続人以外に居住をしていた者がいなかったこと等一定の要件を満たす旨の確認書、売買契約書の写し等の添付がある場合に適用することができます。(措法35J、措規18の2二)

詳しくは
平成28年度税制改正のあらまし(国税庁HP)
もしくは、
空き家の発生を抑制するための特例措置(空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除について(国土交通省HP)
をご覧ください。

 今回のテーマは平成28年度税制改正とその影響についてです。
平成28年度税制改正の主な内容について、紹介していきます。

◯新規の機械装置の投資について固定資産税を半減
 中小企業者等(資本金が1億円以下の企業等)が新規に取得する一定の機械装置※について3年間、固定資産税の課税標準を1/2に軽減する特例が創設されます。具体的には平成28年中に取得した設備は、平成29、30、31年度の3年間固定資産税が半減されます。
※一定の機械装置とは、「中小企業の生産性向上に関する法律」の認定計画に基づき取得する新規(販売開始から10年以内のもの)の機械装置(新品)、1台または1基の取得価額が160万円以上のもの、旧モデルと比べて生産性が年平均1%以上向上するものをいいます。

◯生産性向上設備投資促進税制は適用期限をもって廃止
 平成26年度から適用されている年平均1%以上の生産性を向上させる等の設備を取得した場合の即時償却及び税額控除率の上乗せ措置は、適用期限の平成28年3月31日をもって廃止され、同促進税制の適用期限(平成29年3月31日取得分まで)をもって終了します。

◯法人税率を23.4%に引き下げて企業の税負担を軽減
 法人税率が現行のの23.9%から23.4%(平成28年4月1日以後開始する事業年度)に、またさらに23.2%(平成30年4月1日以後に開始する事業年度)へと引き下げられます※。
これによりいわゆる法人税の実効税率が2%程度下がり、法人税の負担が軽減されます。
※資本金1億円以下の法人等の所得金額のうち、年800万円以下の部分に適用される税率について改正はありません。)

◯中小企業者等の少額減価償却資産の損金算入の特例の見直しと延長
 中小企業者等が取得した30万円未満の少額減価償却資産の損金算入の特例が2年間延長されます。ただし、従業員数1,000人超の法人は対象から除外されます。

◯中小法人の交際費等の損金算入の特例制度の延長
 支出した交際費について、接待飲食費に対する損金算入の特例(1人あたり5,000円以下の飲食費)及び中小法人の年間800万円以下の全額損金算入の特例が2年間延長されます。

◯建物附属設備等の減価償却方法の見直し
 平成28年4月1日以後に取得する建物附属設備及び構築物等の償却方法について定率法が廃止され、定額法となります。これにより取得後早期に償却額が多くなる定率法のメリットが受けられなくなります。

◯企業版ふるさと納税の創設
 個人と同じように企業版ふるさと納税制度が創設され、寄附金額の一定額が法人事業税等から税額控除※できるようになります。
※法人事業税については寄附金額の10%(当期の法人事業税額の20%を限度)、法人住民税については寄附金額の20%(当期の税額の20%を限度)、法人税については、法人住民税から控除しきれなかった金額と寄附金額の10%のいずれか少ない金額(当期の法人税額の5%を限度)

詳しい内容についてはこちら(財務省HP)まで。




医療費控除と医療費の補てん金について

 今回のテーマはこの時期になるとよく耳にする、確定申告の医療費控除に関してです。
 医療費控除とは?
そもそも医療費控除というのは、自己または自己と生計を一にする配偶者やその他の親族のために医療費を年間10万円(※又はその年の総所得金額が200万円未満の人は、総所得金額等の5%)以上支払った人に、一定の金額の所得控除を受けることが出来るというものです。
では、医療費控除の対象となる医療費にはどういったものがあるのでしょうか。

医療費控除の対象となるもの
・医師又は歯科医師による診療または治療の対価
・治療又は療養に必要な医薬品の購入の対価
・あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師などによる施術の対価
・医師等による診療等を受けるための通院費、医師等の送迎費、入院の際の部屋代や食事代の費用、コル
 セットなどの医療用器具等の購入代やその賃借料で通常必要なもの

ただし、次に掲げるものは医療費控除の対象にはなりません。
・健康診断の費用
 ※健康診断の結果、重大な疾病が発見され、かつその診断等に引き続き、その疾病の治療を
 行った場合は医療費控除の対象になります。
・ビタミン剤などの病気の予防や健康増進のために用いられる医薬品の購入代金
・疲れを癒したり、体調を整えるといった治療に直接関係のないもの
・自家用車で通院する場合のガソリン代や駐車場の料金等

次に医療費控除の対象となる金額の計算式に関してですが次のようになります。

(実際に支払った医療費の合計額−@の金額)−Aの金額

@保険金などで補てんされる金額
 (注)保険金などで補てんされる金額は、その給付の目的となった医療費の金額を限度として
 差し引くので引ききれない金額が生じた場合であっても他の医療費からは差し引きません。
A10万円
(注)その年の総所得金額が200万円未満の人は、総所得金額等5%の金額

@の保険金などで補てんされる金額とはどのようなものがあるのでしょうか
1.生命保険契約や損害保険契約に基づき医療費の補てんを目的として支払を受ける医療保険金や
  入院給付金、傷害費用保険金など
2.社会保険や共済に関する法律やその他の法令の規定に基づき、医療費の支払いの事由を給付原因とし
  て支給を受ける給付金(例えば健康保険の規定により支給を受ける療養費や出産育児一時金、家族出
  産育児一時金、家族療養費、高額療養費など)
3.医療費の補てんを目的として支払を受ける給付金
4.任意の互助組織から医療費の補てんを目的として支払いを受ける給付金

これらのようなものが補てん金に該当します。
ただし保険金等のなかには、その性質上、医療費の補てん金には該当しないものがあります。
1.死亡したことや身体障害になったこと、一生治らない病気にかかったこと、
  あるいは療養のために働けなくなったことなどによって支払いを受ける休業
  補償金、保険金、損害賠償金
2.健康保険や共済組合から支給される傷病手当金、出産手当金、育児手当金
3.がんと「診断されたこと」を給付原因とする保険金
  ※がん保険の診断給付金は、がんの治療を給付原因とするのではなく、がんと
  いう診断を「受けたこと」に伴い給付される保険金であるため、医療費を補てんする
  目的で支払われる保険金には該当しないことになります。
4.会社や知人等から受ける見舞金

こういったものは医療費の補てん金として扱われないため、医療費から差し引く必要がありません。
 
 どれが医療費の対象になり、どれが医療費の補てん金に該当するのかの判断は少し面倒なところもあるかもしれませんが、年末調整をしたことで確定申告とは無縁とお思いの一般の会社員の方でも医療費控除を受けることが出来ます。もし自分が適用できる対象であるなら、積極的に活用してみてはいかがでしょうか。

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